ふるさと納税は、自分の住んでいない自治体に納税をする制度です。
では、ふるさと納税をした後に引っ越した場合の手続きはどうなるのでしょうか。
引っ越しとふるさと納税について見ていきましょう。
ふるさと納税後に引っ越しをした時の控除を受けるのに必要な手続き
ふるさと納税で控除される住民税は、ふるさと納税を行った翌年の1月1日時点で住民票がある自治体に課税されます。
したがって、ふるさと納税を行った年内に引っ越しをした場合、ふるさと納税を行った時点で申告した住所と控除されるべき住民税の住所が異なるため、しかるべき手続きをしなければ控除が受けられない可能性があります。
例えば、2017年6月にふるさと納税を行い同年2017年10月に引っ越しをした場合、2018年の1月1日時点の住所が変わるため手続きが必要です。
確定申告の場合
住所変更による手続きは特段必要なく、通常の方法で確定申告を行えば問題ありません。
自治体の書式や記載内容によっては、確定申告で必要な寄付受領書に住所が記載されていることもありますが、記載がなかったり、旧住所の記載であったりしても確定申告の手続きは可能です。
しかし、寄付を行った自治体に問い合わせると、新住所に直して寄付受領書を再作成してくれる自治体もあるようです。
不安な方はふるさと納税を行った各自治体に確認すると良いでしょう。
ワンストップ特例制度を利用する場合
上記で述べたように、引っ越しをしたタイミングが重要になるのは、ワンストップ特例制度を利用しているかたです。
ふるさと納税を行いワンストップ特例制度の申請をした時の住所と、その翌年1月1日時点での住所が異なる場合には住所変更の申請が必要になります。
手続きの方法は各自治体に「寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書」を郵送にて提出します。
さとふる 寄附金税額控除に係る申告特例申請事項変更届出書(ページ下段)
締め切りはワンストップ特例制度の申請締め切りと同じで、ふるさと納税を行った翌年の1月10日必着です。
ワンストップ特例制度の申請と同様、ふるさと納税した自治体分発送を行う必要があるので住所変更の申請もれがないよう注意しましょう。
ワンストップ特例制度を利用した場合での住所変更に不安があるかたは、確定申告を行えば確定申告が優先されるのでそちらをおすすめします。
確定申告を行う場合、ワンストップ特例制度を利用していたとしても寄付受領書が必要になるので注意してください。
ふるさと納税後に引っ越しをした時の返礼品の送付先変更方法
ふるさと納税を行った後、返礼品が手元に届く前に引っ越しをした際には、新しい住所に返礼品が届くようにするための手続きが必要です。
配送方法がわからない場合
ふるさと納税を行った各自治体に個別で連絡を取る必要があります。
ふるさとチョイスやさとふる等のふるさと納税の大手ポータルサイトは、あくまでふるさと納税の仲介、あっ旋をするサイトであるため、配送先の変更等は自治体と直接やりとりを行う必要があります。
寄付を行った自治体のふるさと納税を取り扱う部署に、メールもしくは電話で住所変更による配送先の変更をお願いすれば問題ありません。
配送方法が分かっている場合でも心配なかたは、直接問い合わせるのが良いでしょう。
配送方法がわかっている場合
配送方法がわかっている場合には、配送業者に個別に手続きや連絡をすることで、転送や配送先の変更が可能です。
郵便局が配送しているものであれば、転居・転送サービスを利用すれば1年間は旧住所あての荷物を新住所に転送してもらうことができます。
近くの郵便局の窓口に、郵便局でもらえる転居届、運転免許証や健康保険証等の本人確認書類、旧住所が確認できる運転免許証や官公庁が発行した住所の記載がある郵便物等を提出することで転送・転居サービスが受けられます。
インターネットでも転送・転居サービスの申し込みが可能です。
また、クロネコヤマトでの配送でも宅急便転居転送サービスを行っています。郵便局同様、転送は1年間です。
郵便局に転居届を提出した後にクロネコメンバーズから宅急便転居転送サービスを申し込むことで新住所に荷物が転送されるようになります。ヤマト運輸の直営店にて書面での申し込みも可能です。
しかし、ふるさと納税の返礼品の配送方法は、転居サービスのある郵便局やクロネコヤマトが取り扱っているものだけではありません。
佐川急便を利用して送られてくる場合もあり、佐川急便では転送サービスがありません。
もし、引っ越し前にふるさと納税を行い、返礼品が届かないまま引っ越しをしてしまった場合、荷物の追跡番号を用いて配送先の住所を新住所に変更する必要があります。
佐川急便のホームページのお荷物お問い合わせサービスから追跡番号を入力すると、現在の配達状況とともに配送先の住所を変更することができます。
ふるさとチョイス、さとふるの住所変更の方法
ふるさとチョイスにログインし、ページ右上にある「マイページ」をクリックします。
画面表示が切り替わった後、画面中央に「お気に入り・チェック」、「履歴」、「アカウント情報」の欄が横並びで表示されるので、「アカウント情報」の「登録情報変更」をクリックします。
「登録情報変更」のページに切り替わるので、「寄附申込者情報」から住所の部分を変更してページ下段の「入力内容を確認する」をクリックします。
「登録情報変更確認」のページに切り替わるので、入力した情報が新しい変更後の住所になっているか確認してから、ページ下段の「変更する」をクリックします。
これで、住所の変更が完了します。
さとふるの住所変更の方法
さとふるにログインすると、マイページに切り替わります。
画面がマイページになっていない場合は、ログインした状態で画面右上の「マイページ」をクリックしてください。
画面が「マイページ」になったら、ページ右側の四角で囲まれている欄の一番上に「登録情報の確認・変更」とあるので、これをクリックします。
「登録情報の確認・変更」のページに切り替わるので、「申込者情報のご入力」の欄から住所の部分を変更し、ページ下段の「入力内容の確認へ進む」をクリックします。
確認のページに切り替わるので、入力した情報が新しい変更後の住所になっているか確認してから、「会員情報を変更する」をクリックします。
これで、住所の変更が完了します。
大手ポータルサイトに会員登録をしている場合、引っ越し後に登録している住所の変更を行わずにふるさと納税を続けてしまうと手間がかなり増えてしまいます。
寄付が完了した時点でポータルサイトに登録している住所がふるさと納税を行った自治体に通知され、返礼品の送付先や寄付受領書に記載される住所が間違ってしまうので、ふるさと納税を行った自治体に直接メールや電話で連絡をとって、変更の旨を伝える必要があります。
寄付受領書については旧住所が記載されていても確定申告には影響がありませんが、返礼品の送付先は間違った状態で送られた場合、配送業者に確認する手間がかかります。
このようなことにならないよう、住所を変更した際には早めに登録の変更を行うことをおすすめします。
まとめ
引っ越しとふるさと納税について見てきました。内容をまとめると以下のようになります。
- ふるさと納税後に引っ越した場合の住所変更等の問い合わせは各自治体に
- ポータルサイトを利用している場合は早めに住所変更
- 確定申告は現住所の方が優先されるが、変更が必要なこともある
ふるさと納税をした後に引っ越した場合に気を付ける点について見てきました。
各サイトの情報はなるべく早く新しいものにして、その他わからないことは自治体に問い合わせましょう。
必要に応じて、配送会社の転送サービスを利用するのも便利です。